クーリングオフ制度


■ クーリングオフ制度の趣旨

クーリングオフとは日本語に訳すると「頭を冷やす」という意味です。

訪問販売など不意打ち的に契約した場合、契約後に冷静になって考えてみると必要がなかったと思うことが有り得ます。

また、悪質な業者に強引に契約をさせられてしまうケースもあります。そんな場合に一定期間は、契約の解除が出来るように猶予期間としてクーリングオフ制度が定められています。

この一定期間のことをクーリングオフ期間と呼び、の期間が過ぎるとクーリングオフが出来なくなります。逆にこの期間内であれば、「気が変わった」など理由を問わず無条件で契約を解除出来る法律で定められています。原則的には、商品を受け取っていたり、サービスを受けていたとしても契約を解除することが出来ます。


このようにクーリングオフは消費者を保護するための制度となっております。

クーリングオフ期間内であれば、消費者は一切の損害賠償や違約金を負担する必要はなく契約を解除することが出来ます。

 

■ クーリングオフの条件とは?

クーリングオフは無条件で契約を解除出来る強力な消費者保護の制度です。

ですので、クーリングオフが出来る契約には一定の条件があります。

特定商取引法では、通信販売以外の6つの取引についてはクーリングオフ制度を定めています。

→特定商取引で定める取引


通信販売など消費者がじっくり考えた上で申し込み出来る契約にはクーリングオフ制度は定められていません。

また、不動産の取引などは、宅地建物取引業法という法律でクーリングオフの規定があります。ただ、これもクーリングオフするには一定の条件が必要となっています。

→不動産や投資マンションのクーリングオフ

 

■ クーリングオフが出来る期間

クーリングオフが出来る期間は、取引した契約ごとに異なります。

→クーリングオフ期間について


訪問販売や電話勧誘、エステの契約などは8日間となっています。ただし、契約した日(契約書などを受け取った日)を含めての8日間なります。

商品を受け取ったのが契約から10日後の場合は、商品を受け取った時点では、すでにクーリングオフ期間は過ぎてしまっているのでクーリングオフ出来ません。

契約書を受け取っていない場合や、契約書の内容に不備がある場合は、クーリングオフ期間が進行せず、8日間経過した場合でもクーリングオフ出来る可能性があります。

 

契約書の不備による、クーリングオフ期間経過後もクーリングオフが出来る可能性があるケース

1、契約書にクーリングオフの記載がない場合。

2、法律で定められた記載すべき事項が記載されていない場合。

 

■ クーリングオフの効果

クーリングオフは書面を発送した時点で効果が発生します。

例えば、クーリングオフ出来る期間の最終日(訪問販売であれば8日間)に書面を郵送したが、相手事業者に届いたのは2日後だった場合であっても、クーリングオフは成立するため契約を解除することが出来ます。


クーリングオフが成立した証拠を残し、事業者とのトラブルを避けるため「内容証明郵便」で手続きをすることが推奨されています。

→クーリングオフの方法について


クーリングオフが成立すれば、事業者は消費者が支払っ代金を全額返金しなければなりません。

また、すでに商品を受け取っている場合などは、事業者の負担によって商品を引き取ってもらえます。商品を送り返す場合の送料も事業者が負担することとなります。それらにより損害賠償、違約金などを支払う必要はありません。

クーリングオフが成立すれば、消費者は金銭的な負担は一切なく契約を解除することが出来ます。契約書にクーリングオフ時の違約金などの定めがあったとしても無効になります。

さらには、クーリングオフにより原状回復が伴う工事などの契約の場合でも、原状回復費用などは一切消費者が負担する必要はありません。

 

クーリングオフの効果をまとめると、消費者は金銭的負担を一切せずに契約前の状態に戻すことが出来ると言うことになります。

 

 

クーリングオフの代行手続きはこちら。

 

 

 

クーリングオフ制度が適用されないもの

■ 通信販売

通信販売は、ご自身でじっくり考えた上で申し込むことが出来るため、クーリングオフ制度は適用されません。ネット通販も同様に適用されません。

 

■ 自動車の購入・リース

自動車の購入やリースは購入契約までに、長期間に及ぶことが普通であるためにクーリングオフ制度の適用がありません。

 

■ 訪問販売での購入代金が3,000円未満の場合

購入代金が3,000未満の現金取引にはクーリングオフ制度の適用はありません。

 

■ 電気やガスの契約

電気の供給サービス、都市ガスの供給サービスなどはクーリングオフ制度の適用はありません。

 

■ 葬儀の契約

葬式にはクーリングオフ制度の適用はありません。

 

■ 指定商品(消耗品)を開封した場合

開封して使用すると商品価値が大きく損なう指定商品(消耗品)にはクーリングオフ制度は適用されません。指定商品(消耗品)は具体的には下記の商品になります。

 1、健康食品で動物や植物の加工品

 2、不織布及び幅が13p以上の織物

 3、コンドーム及び生理用品

 4、防虫剤、防臭剤など(医薬品を除く)

 5、化粧品、石けん、ワックス、歯ブラシなど(医薬品を除く)

 6、履き物

 7、壁紙

 8、置き薬

 

以上の商品は、一部でも消費した場合はクーリングオフ期間内であってもクーリングオフが出来ませんのでご注意下さい。

ただし、開封しただけでは消費には当たらないとされていますのでクーリングオフは可能です。ただし、真空パックなどの商品は、開封した時点で商品価値が無くなるためクーリングオフは出来ません。

 

■ 指定商品(消耗品)を含むセット商品の場合はどうなるのでしょうか?

セット商品に含まれる指定商品(消耗品)を使用、消費した場合は消費した指定商品(消耗品)のみがクーリングオフ出来なくなるだけで、それ以外の商品はクーリングオフ可能です。

セット商品で、どれが指定商品(消耗品)に当たるかの記載や説明が無かった場合は、指定商品(消耗品)を使用・消費したとしても、セット商品すべてをクーリングオフする事が可能になります。

 

 

特定商取引法以外のクーリングオフ制度

特定商取引法以外でもクーリングオフ制度を設けている法律があります。

 

■ 保険業法による保険の取引

保険業法では法定書面を受け取った日か、申し込みをした日のいずれか遅い日から8日以内であれば保険契約をクーリングオフ出来ると定められています。

ただし、次の場合は8日以内であってもクーリングオフ出来ませんので注意して下さい。

 1、保険契約期間が1年未満の場合。

 2、保険の加入が法令などによって義務付けられている保険契約。

 3、保険会社の事務所で契約の申込みをした場合。

 

■ 宅地建物取引業法による土地や建物の売買契約

土地や建物を契約した場合は、要件を満たす場合はクーリングオフが可能となります。

 1、契約書を受け取った日から8日以内であること。

 2、宅建業者自ら売主となっていること。

 3、宅建業者の事務所以外の場所で申し込みや契約をしていること。

→不動産・投資マンションのクーリングオフについて

 

■ 金融商品取引法による投資顧問契約

投資顧問契約とは金融商品についてや投資について助言を受け、その助言に対して代金を支払うという契約です。

投資顧問契約は法定の書面を受け取った日から、10日間はクーリングオフが可能となります。

ただし、他のクーリングオフ規定とは異なり、クーリングオフをするまでに受けた助言に対する代金は支払わなければなりません。

 

■ ゴルフ会員権

ゴルフ会員権は以下の要件を満たしている場合はクーリングオフが可能となります。

 1、契約書を受け取った日から8日以内であること。

 2、50万円以上のゴルフ会員権の新規販売であること。

 

 

このように、特定商取引法のクーリングオフが適用されない場合でも、他の法律でクーリングオフ制度を設けているケースがあります。

それぞれの法律のクーリングオフが適用される条件に基づいてクーリングオフをおこなう事が大切です。

また、内容証明郵便など、証拠が残る形で手続きすることも重要です。




代行をご検討中の方は、お気軽にお問合せ下さい。



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